理念
今の日本では、生まれつきであってもそうでなくても、障がいを抱えている方は日常の生活を送るだけでも、
多かれ少なかれ「壁」を感じることがあると思います。
まして働くとなると、その「壁」は一層高く立ちはだかります。
車椅子では走りにくく、頭や体が揺さぶられる路面が非常に多く、
当たり前のようにある段差や、トイレの構造、手すりの位置ひとつとっても改善すべき点は多くあります。
ただ、社会の障がいに対する認識は変わりつつあり、障がいを個性として尊重する風潮が強くなってきているのは間違いありません。
しかしながら、実際の社会は一歩外に出ると複雑な感情のまなざし(好奇、同情、疑問…)を受けることが多いというのが現状です。
それら社会の「壁」を越え一歩外へ出るということはとても勇気がいることです。
まして働くということになれば、どれだけの心と身体の準備が必要となるのでしょうか。
私たちにとって働く目的はまちまちな様に思われますが、一生困らないだけのお金を手にしたら働くことをやめたりするのでしょうか。
実はそうではありません。
内閣府の調査では、働いている人の半数以上の人がお金以外の目的で働いていることが分かっています。
では何が目的なのでしょう。答えは意外とシンプルです。
「生きがいや社会としての務めを果たしたい。」それこそが働く目的だったのです。
人のために何かできる。誰かの役に立っている。喜んでもらえる。
―そんな思いを感じてもらいたい。
社会で活躍されていた方、働きたかったけど難しかった方、働くという選択肢もなかったという方。
どのような方でも構いません。
就労支援事業所双葉は、身体が不自由であっても社会とつながり、
障害は個性だと心の底から感じてもらえる社会づくりの一環として、この事業に取り組むこととなりました。